独学で水彩画を勉強するコツ

 私の絵は全て独学だ

 私は美大を出ているわけではないし、特に誰かに師事したこともない。このブログの中で芸術、技術、油絵、水彩画、風景画、人物画、デッサン、クロッキーなど絵に関する様々な情報を発信しているけれども、いずれも私自身の体験、および本やネットから学んだことがほとんどだ。

 もちろん本来は自分好みの芸風を持つ先生を決めて、師事する、あるいはその人が務める美大の研究生などになれれば最高だが、そんな理想の人生を狙い、その希望の道を進める人などほとんどいないだろう。
 大半の人が回り道をしながら、結局今、絵を描いている、あるいは描こうとしているに違いない。であれば、誰でも少なからず「独学」で絵を勉強しなくてはいけない。
 今回はあくまで私の個人的経験に基づく「独学のコツ」について述べよう。

 ■水彩画なんて独学で十分!?

 このブログの記事「今から絵描きを目指す人のために(詳細はこちら→)」を読んだ人はお分かりだろうが、私が水彩画を真剣に描き出したのはそれほど昔ではない。むしろつい最近と言っていい。
 それなのに、水彩画を描くことについては楽観していた。昔、油絵を描いだから、絵の基礎はわかる、それに学校では水彩画を描いていたから初めてではない、なんとかなるだろうと。
 当然、今から美大や専門学校に行く気もなかったし、有名な先生に師事する気もなかった。
 それに「独学」という言葉の響きもいい。その方が「自分の個性が出しやすい」し、学校に行く「時間と場所の束縛がない」。それに、現在の自分の境遇、手持ちの財産から考えて、「相応しい費用と効果を自分で選べる」。というわけで「水彩画家」という名刺を作ったのだ。

 ■独学の欠点は何?

 一方でしばらくすると、独学の欠点に気がつくようになる。
 例えば「水彩画の基礎知識が不足している」。とにかく毎週ブログに水彩画をアップしようと、時間の許す限り描きまくった。だから枚数こそ増えたが、水彩画の基礎知識は全く勉強しなかった。何しろ、「ウォッシュ」や「バックラン」などという透明水彩では「基礎の中の基礎(詳細はこちら→)」の用語さえ知らなかったのだ。
 当然ながらプロの水彩画家が用いる当たり前の技術がマスターできていない」。水彩の「にじみ」や「ぼかし」も単語の意味こそ知っていたが、使い方は全くの独りよがり。その効果はやってみて、失敗を学ぶという試行錯誤の繰り返しだった。
 だから、プロ級とは言えない絵を量産してしまう。初めて開いた個展の来場者アンケートを見たら風景画はともかく、人物画は全く評価されていないことを初めて知った(詳細はこちら→)始末だ。
 そして、さらに問題なのが「人脈不足」。これも個展を開いてみて実感した。何しろ絵を購入してもらいたくても、来場者は義理で来る友人、あるいはサラリーマン仕事の関係者ばかり。そもそも絵にあまり関心がない人が多いのだ。絵の師匠、いやその業界のネットワークを利用できないことは作家活動をするにおいては致命的なのだ。

 ■独学のメリットを最大限に活かす3つの方法とは?

 誰に強制されるわけでなく、個性を発揮でき、自分の好きな画風の絵を世界中の人に売って生活する。これができれば最高だ。そんな「独学」の理想を描きつつ、現実にするべきことを確認してみよう。
 ①正しい基礎知識を得る方法
 いかに「独学」と言っても全く何もなし、徒手空拳で描き始めることは無謀だ。時間の無駄である。
 まずは基礎的な教本を買えばいい。どれを選んでもそれほど違いはない。ただやはり新しい方がいい。私が学生の頃買った本を読むと、「練習、経験」の大切さを説くのみで、論理的な知識吸収方法や実際の練習方法について書かれていない。今読めば物足りないと思うことも多い。
 インターネットが発達した現在、ITスキルとそれなりのコストをかければ、正しい、一次情報に早く到達できるようになった。だからこれは一人でも十分学べると思っている。
 ②自分だけの表現とテクニックを磨く方法
 以前に初心者は自分の好きな画家の作品を模写するといい(詳細はこちら→)と書いた。だが絵を購入してもらおうと思うと、やはり個性が必要だ。 あなたの模写がいかに上手くても、原画から直接作られた複製画には絶対に勝てない。
 通常なら、そのためには「失敗を経験すること」と書くだろう。だが「独学」の場合はそれだけでは足りない。何故ならきちんと美大を出た人はすでに多くの失敗を経験し、あるいは教えられているからだ。
 私は彼、彼女たちに負けない絵を描くために必要なのは「失敗を予測できる」ことだと思っている。
 つまり「試行錯誤」を減らし「理屈通り」の絵を描けるようになることだ。具体的には「失敗した!」と思ったときにそのままにしないこと。
 例えば一度描きおわって額に入れ、やはり気に入らなかったとする。水分の多い少ない、絵具の透明度の選択間違い、あるいは根本的に水彩紙の選択間違いがあったのかもしれない。
 私はそんな時、まずその原因を考える。そしてそれを発見したら、修正方法を考え、迷わずその絵の上に筆を重ねる。
 その実例を「誰にでもできる水彩画上達法(詳細はこちら→)」の中でかいているので参考にして欲しい。
 私が買った大昔の教本に「水彩は出会った時の感動の表現だ。決して後から手を入れてはいけない」という文章があった。ちょっと詩的だが、わからなくはない。だが、短時間で上達しなければならない「独学派」にはこの言葉は似合わないと思っている。
 ③人脈不足を補う方法。
 独学で頑張って、いい絵が描けたとする。でも自己満足しているだけではもったいない。トップページで書いたようにこの美緑空間の基本コンセプトは「世界中の人にアートのある生活」を提供することだ。だから作品を多くの人に見てもらい、購入してもらいたい。
 こんな時、画廊の世界、画商の世界に人脈のない「独学派」はやはり不利だ。ではどうしたらいいのだろう。
 おそらく答えは「インターネット」だろう。この世界、例えばユーチューバーの中には何の人脈もなくとも、莫大な収入を得ている人がいることは周知の事実だ。
 私は残念ながら、今のところこの世界にそれほど詳しくはない。トップページで同じ志を持つ「独学派」と言える人たちに「美緑空間アートギャラリー」への参加を呼びかけているが(現在はスステム構築中)、これもこの活動の一環だ。協力してくれる人が少しでも多くいると嬉しい。

 ■「独学」大いに結構!

 誰もが独学で自由に絵を描く。いいことだ。そして皆がそれを見るような仕組みができれば・・・「全ての家庭にアートを!」は夢じゃない。

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