彦根の魅力・・・河原町の商家群と3つの近代建築

滋賀県彦根市にやって来た。いうまでもなく国宝彦根城が有名だ。でも実は絵描きにとってもうひとつ魅力的な場所がある。それが河原町の商家群だ。JR彦根駅から歩いてゆけるアクセスのよさは時間が限られる旅先の絵描きにはありがたい。やはり国の「重要伝統的建造物群保存地区」に選定されているのだが、選定年が平成28年と新しく、つい最近まで私もこの町のことを知らなかったのだ。

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水彩で描く風景画 播磨の小京都

 数年前のこと。今年のスケッチ旅はどこに行こうかと考えていた時、ふと書棚にある一冊の本が目に留まった。「関西日帰り旅」とある。懐かしい。社会人になりたての頃、初めて住む関西に少しでも早く馴染もうと買い求めたものだ。
 今はインターネットで探すので、この本を見なくなって久しかった。パラパラとめくると、何やら印がついている。

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世界遺産興福寺と東大寺を描く

 奈良の世界遺産「古都奈良の文化財」には、以下の8つの文化遺産が含まれる。東大寺、興福寺、春日大社、春日山原始林、元興寺、薬師寺、唐招提寺、平城京跡である。

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金沢・・・その本当の魅力とは

 「懐かしき日本の風景」を求めて能登半島の輪島市~金沢市を旅した。石川県には重要伝統的建造物群保存地区が5箇所もあり、スケッチの効率がいいのだ。そのうち金沢市の3ヶ所の魅力をまとめてお伝えしよう。

主計町茶屋街

 まず主計町(かずえまち)。江戸時代から続く茶屋街だが重要伝統的建造物群保存地区の面積はわずか0.6ha。全国118箇所の中で最小だ。通りを端から端まで歩いてもほんの5分ほど。建物も明治から昭和にかけて作られたもので特に様式的にすばらしいとは思えない。一体どこに魅力があるのだろう?

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創作を刺激する絵描きのための読書法

 絵描きに限らず、すべてのアーチストには創作のための新たなインプットが必要だとトップページに書いた。このブログの「ためになる美術講座」ではいくつかの美術館、博物館での展示から受けた刺激を私自身のインプットとした実例を記事にしている。
 だが、実をいうとそんなにしょっちゅう美術館巡りをするわけにはいかない。それはこの「美緑空間」を読んでくれている、水彩画を愛する皆さんも同様だろう。
ならば、どこから、いつ刺激を獲るか?

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北前船の町で見たものは

能登半島をひたすら北へ

 五月。風は涼しく、陽光も心地よい・・・休日はゆっくり家で・・・などとは言っていられない。もうすぐ梅雨、スケッチが出来なくなる季節なのだ。その前に少しでもスケッチをというわけで能登半島をひたすら北へ、石川県輪島市門前町「黒島」に向かった。ここは「重要伝統的建造物群保存地区」に平成21年選定されている。江戸時代、北前船の船主が住んだ町として栄えた。今回の目的はこの有名な海辺にある江戸の町並みをスケッチすることだ。

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絵描きのための生涯資金計画

 私の絵描きとしての活動はトップページで書いているとおりだが、海外スケッチ旅も、個展開催も、本の出版も当然ながらそれなりに費用が必要だ。
 しかし私は本格的な絵描きとしての活動は初めて間もない。当然そちらからの収入はまだ少ない。でも、「世界中の家庭にアートのある生活を」という私の理想に邁進するには、活動をやめるわけにはいかない。ならば資金を何とかしなければならない。
 というわけで今回は資金の話をしようと思う。ただし当然だがお金の話、資金計画なるものは、個人の状況によってその計画に個人差が出る。
 まして私は建築の知識と絵の知識はそれなりに持っているが、ファイナンシャルプランナーでも、金融マンでもない。
 だから私が今まで勉強した知識、参考図書、その概略と私見などを述べることにする。絵描きとしての将来の資金計画に不安のある方の参考になれば幸いである。

 まず私自身の資金に関する前提条件を述べておこう。私は「今から絵描きを目指す人のために」で記したように、会社の定年と同時にいわゆる熟年離婚をした。
 従って、その時までにの貯金も、退職金も前妻と折半にした。それだけならいいが、当然住む家も別々に必要なので、もう一軒マンションを購入し、新たなローンを抱えた。
 さらに前妻は専業主婦だったので私が将来もらえる年金も半額近くに減らされてしまった。つまり、将来の資金計画を真剣に考えないと、絵描きになるどころではなかったのだ。
こんな状況で私が学んだことがいくつかある。私と同じように将来の資金計画に不安を抱える人のために、それを順に述べよう。

■現状の収入と支出を把握しよう。
月の収支を集計し年単位でいくらの赤字、黒字かを把握しよう。

■現状の資産と借金を把握しよう。
資産とは貯金、株、不動産などをいう。借金は住宅ローン、カードローンなど。

両者を比較すると4パターンのタイプに分かれるはずだ。あなたは以下のどのパターンに当てはまるだろうか。
①年単位の収支が赤字となり、資産は借金の方が多い人。
②年単位の収支が赤字となり、でも借金よりは資産が多い人。
③借金の方が資産より多いが、年単位の収支は黒字の人。
④借金はあるが資産の方がそれを上回っており、年単位の収支は黒字になる人。

それぞれのパターンでどうすべきだろうか考えよう。
①のパターンの人
 この方は残念ながら、将来資金計画を論ずる段階に至ってない。まず、収入を増やす、生活を切り詰めることをして、最低限年単位で黒字にすることをすぐにでも実行すべきだろう。
②のパターンの人
 親から遺産をもらって、暮らす人はこのタイプ。資産がたっぷり有れば実はこの方が理想の絵描きかもしれない。資金計画も単純なので、ここでの議論から割愛する。
③④のパターンの人
 ③は40歳過ぎの標準サラリーマン、④は定年前のサラリーマンの家庭が典型的なパターンだろう。そして私自身も若い頃は③、定年前は④だった。だから私の例で対策例を述べよう。

 実は私は40歳の頃から、将来の資金計画をずっと立てて来た。毎年年初に、昨年の年間収入、年間支出、資産、借金を算定し、何歳になったら自分の純資産(資産-借金)がマイナスになってしまうか、わかりやすく言うと生活のための貯金が底をつくかを計算し続けて来た。

 ここで皆さんにアドバイスしたい。
 大切なことはまず現状を把握すること、そして将来の姿を予測することだ。闇雲に不安を抱えるだけでは問題はけっして解決しない。そして一番大切なことはこの将来計画で、長く生きるためだけに、自分のやりたいことの資金をケチらないことだ。

 私の場合、将来にわたって海外スケッチ旅をするとか、個展をするとか、美緑(みりょく)空間の理想実現のための投資費用を見込むとか、最初から何歳の時にいくら、あるいは毎年いくらとエクセルに必要金額を記入してしまう。だからアウトプットは「何をあきらめるか」ではなく「何歳まで生きられるか?」だ。
 40歳頃は将来何があるか分からないので、退職金はあてにせずシミュレーションした。78歳と出た。だがこの頃はいずれ好転するだろうと気にもしなかった。

 55歳を過ぎて子供も就職し、退職金予測、年金予測も正確に投入すると、やっと85歳と出た。ほっとしたのも束の間、離婚後の数値を入れると、何とまたまた78歳までしか生きられないと出た。

 大切なのはこの数字を継続して追いかけることだ。 もちろん人により、貯金も生活のグレードも、夢の実現に必要な金額がちう。 だが毎年の数字を見れば今から何をすべきか、何を変えるべきかを考えることが出来る。
 あなたも是非自分の人生を計算してほしい。計算に当たって私が参考にしたのは以下の本だ。
 ・後藤弘著 「サラリーマンの生涯資金計画」
考え方が素晴らしい。しかしちょっと古い本なので今の経済情勢には合わない。同様の趣旨の本を探した方が良いと思う。
 ・松本晃一著 人生の計算(パソコンで読む究極のライフ・シミュレーション) エクセルの人生シミュレーションシートの作り方を教えてくれる。税制などが今と異なるが、基本は同じだ。私は20年前からずっとこのシートを毎年メンテしてシミュレーションしている。

 夢のための資金は削らないと書いたが、私は日々の生活は徹底して削ろうと思った。新聞や雑誌の「節約術」特集などは時代に合った税制やクレジットカード、各社のポイント付与率などがタイムリーに記されていて、とても参考になった。
 そして要点はスマホのメモファイルにまとめて普段から見られるようにしている。

 年金、保険などについての最新情報及びそれにあわせた節約術は荻原博子著 「年金だけでも暮らせます」に役立つ情報が網羅されている。
 ただしこの著者は政府、銀行など、いわゆる体制側の発言をかなり批判しており、「投資は不要」を強く主張しすぎているので注意が必要だ。

 経済論に基づく投資及び資産運用全般については高橋洋一氏、小林慶一郎氏、三橋貴明氏、藤巻健史、大前研一氏らの著作が最近の経済動向を捉えて、私たちがどうしたらいいか示唆をくれる。彼らは何冊も本を出しているので、出来るだけ新しい著作を読むといいだろう。
 ちなみに私はこれら経済関連の本は自分では買わない。全て図書館で借りる。すぐに情報が古くなるからだ。そしてその時代に応じて彼らの結論も少しずつずれてくる。判断はあなた自身でする必要がある。

 それで、私は結局どうしたか?
 今年の年初の私のシミュレーション結果はいまの夢を追っても「95歳までは生きられそう」だった。理由は簡単に言えば二つある。

 一つは資産が増えたこと。前妻と分けた退職金を貯蓄ではなく投資に向けたせいだ。特に結果的に見ると日本の株式投資を減らし、アメリカ、又は世界への投資銘柄を増やしたことが良かったようだ。やはりこの超低金利の時代、私のように78歳までしか生きられないという結果が出たものはにとって、貯蓄だけに頼っていては、資産は増えないというのは正論だ。
 ただし大半の人は荻原博子氏の言うように政府や銀行に「騙されやすい」ことも事実で、損をした人も多いはずだ。対抗するためにはある程度の経済の勉強、情報収集は必要だ。
 そしてもう一つの理由は再婚したことだろう。経済活動をする二人が一緒に住むと、日常の共有による合理化が出来るし、年金を含む税制の優遇措置が受けられるからだ。

 絵描きは絵さえ描ければ幸せ・・・などとは言うまい。絵は感性が大切。でも人生は理論と計算が大切なのだ。

近江商人を育んだ町とは・・・

 この日訪れたのは滋賀県東近江市五個荘金堂町。1998年に国の重要伝統的建造物群保存地区に選定されている。私がスケッチした22番目の保存地区の町でもある。
 この町は有名な近江商人発祥の地といわれている。江戸時代の商家豪邸と富農の民家がならぶさまはまさにその文化と歴史を教えてくれる。
 家屋が並ぶ道沿には生活用水として利用されている水路が流れ他の町並みとは一味違う風情を与えている。

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初めての海外スケッチ旅 英単語さえ知っていれば何とかなる!?

英語を知らないと海外スケッチ旅に行けない?

  私の知り合いに絵を描くのが大好きな婦人がいる。私が海外でスケッチしてきたことを報告すると、とても羨ましがる。
 「あなたも行ったら?」と言うと
 「英語が出来ないから、ガイド無しの一人旅なんて絶対無理!」と即答。
 どうやら、英語が出来ないことをとても気にしているようだ。もちろん絵が好きなら英会話なんて気にせず旅しなさいと言いたい。
 しかし英語が出来ないと、移動、食事、宿泊など絵を描く以前のシーンでいちいち余計な気を使わねばならず、絵を描くことに集中できなくなってしまうことも事実だ。
 やはり英語に自身のない私が初めて海外スケッチ旅行に出かけたのは韓国のソウル。理由は比較的日本語が通じると聞いたからだ。
 しかし到着した空港では全く日本語は通じず、バス停の場所、切符の購入、どこで降りるかなど全て英語、いや、というより身振り、手振りでやりとりし、なんとかホテルにたどり着いたというのが正直な感想だった。

単語さえ知っていれば・・・!?

 それ以来、最低限の英語を話せるようにと私なりに工夫したせいか、最近では、海外で絵を描くのに支障のない程度には話せるようになったと思っている。
 今回は、英語が苦手で海外スケッチ一人旅に尻込みしている人のために私の英会話勉強法をお伝えしよう。少しでも参考になれば幸いだ。
 私の英語は学生時代に覚えた典型的な受験英語だ。最近の学生はあまり使わないようだが、赤尾の親単、豆単と毎日にらめっこをしていたものだ。
だから英単語は今でも結構知っているつもりだ。ただし当時の受験英語の弊害でヒアリングがまったく出来ない。社会人になって初めてTOEICの試験を受けたときも、スピーカーから流れる英語が何を言っているのか全く聞き取れなかった。当然、その点数は恥ずかしくてとても公表できない。
 実はその点数にショックを受け、その後結構な数の「英会話」教材を買込んだ。今でも私のアトリエには当時のカセットテープの教材がずらりと並んでいる。 そして海外旅行豊富な経験者ほど会話なんて「単語」さえ知っていればなんとかなるよと言う。それをまともに信じての海外一人旅だったのだが、 結果は先に述べたとおり。それらの教材が全く役に立っていなかった事が改めて証明されただけだった。

単語が聞き取れないわけは?

 実はこの時の、ガイドのいない初めての海外スケッチ旅で感じたことがある。
以前は「私は単語は知っている。あとは会話文に慣れるだけ」と考えていたがそれが間違いだったのだ。
 実は心の底で見くびっていた簡単な単語ほど聞き取れなかった。つまり私の英単語は目で覚えたものであって、耳で覚えたものでなかったのだ。

ほんとに役に立つ英会話教材とは?

 それに気づいた私は、新たにスマートフォンアプリで私の要求に合うものを探し始めた。
 条件は当然発音に狙いを絞ったもの。聞き取れない特定の単語を何度でも聴ける、自動リピート機能がある・・・など。そうして私が発見したおすすめアプリが「究極英単語」だ。
 このアプリではレベル別に最初に入門500語を、次に初級1500語、中級3000語、上級5000語というふうに単語の学習を進められる。
 そして単語とその用例の発音が、気になるところだけ、何度でも繰り返し聴ける。こういう機能はカセットテープでは無理だった。
 しかも聴き取れた単語には⚪︎を、聞き取れなかった単語に×をつけるのだが、×をつけた単語ほどその後も頻度多く何度でも意味を聞いてくるのだ。そして全ての単語に⚪︎をつけられればその単元は終了と判断してくれる。
 単元数も膨大に揃っている。基本単語が修了するとビジネス用、生活実用、TOEIC用など用途別単語へとステップアップできるのだ。
 アプリのタイトルが「究極英単語」だからといって単語しか扱っていないのかと心配する人にも大丈夫だ。短い名言を網羅したコラムや実用的な英会話、長文を聞き取るコースまで揃っている。私のように聞き取り初心者からかなり英会話に自信のある人まで使えるいいアプリだ。
 ただ、当然であるが、どんないいアプリでも継続して使わなければ効果はない。この頃の私の勉強頻度は毎日20分。週5日以上を自分に課し毎年200日以上をこの「究極英単語」の勉強に費やす目標を立てた。それ以来ずっとこの目標は達成している。実は私が一番誇っていいのは実はこの部分なのかもしれない。

英語の勉強を続けるコツは?

 続けるコツを教えよう。それは新しい事を始めようと思ったら、何かを「諦める」事だ。
 「えっ?」と思うかもしれない。だが多分これは真実だ。
 たいていの人が何か新しい事を始めようとして挫折する理由は物理的に、その時間を確保していないからだ。私も最初は通勤時間や、移動時間、細切れ時間を繋いでとか、日曜日の空き時間とか、夕食後の暇な時間を見つけてとか、「意志」さえあれば何とかなると考えたが結局無理だった。
 どうしたかというと、毎朝20分早起きし、起きるとすぐこの究極英単語の勉強をすることにしたのだ。ただし睡眠時間を削ってはいない。
実は私にはもう一つ、年間読書50 冊という目標も立てていて、移動時間と就寝前の時間をそれに充てていた。朝20分の早起きのため、夜20分早く寝ることにし、その分私は読書目標を年間25冊に下げたのだ。
 あなたも英語を勉強しようとしたら、欲張らず、何かを諦めた方がいい。できれば好きなことを諦める方がいい。何故なら、人間は好きなことなら、削ったはずの時間をどこかで工面しようとするものだから。
 実は私も読書目標を半分にしたが、不思議とそれほど読書量は減っていない。きっと移動中に読書する密度が上がったに違いないと思っている。

 「究極英単語」アプリと「時間の工夫」。この二つで私の海外スケッチ旅の満足度は格段に上がったとお伝えしておこう。
 さあ、あなたも海外の見知らぬ風景をスケッチする旅に出かけよう。

P.S.
私はこの勉強法をずっと続けていたのだが、少し前からもう一つのアプリを試している。究極英単語をある程度マスターしたらこちらも試すことをお勧めする。