イタリア

イタリアをスケッチする ローマ編

 2013年夏。ついに憧れのイタリアにやって来た。絵描きになることを目指し、「人」と「建物」をテーマに絵を描くと決めたのだが、本場イタリアの建築をこの目で見ていないことに実は引け目を感じていた。古典建築をスケッチする喜びをじっくりお伝えしよう。

絵描きになることを目指し、「人」と「建物」をテーマに絵を描くと決めたのだが、本場イタリアの建築をこの目で見ていないことに実は引け目を感じていた。古典建築をスケッチする喜びをじっくりお伝えしよう。

共和国広場

とても休んでなんかいられない

続きを読む

イタリアをスケッチする フィレンツェ編

フィレンツェの町並み 画材店休業!

ローマでスケッチ用のペンを落としてしまった私。ペンが無ければ絵は描けない。その日の夜遅くフィレンツェのホテルに到着すると、インターネットで早速市内の「画材店」を検索した。さすがに芸術の都フィレンツェ。数件の画材店がヒットした。ちょっと安心し、その日は眠りにつくことに。

翌朝食事を済ませると、まっすぐに画材店へ。けれど運命の女神は私を見放しているようだ。

続きを読む

イタリアをスケッチする ヴェネツィア編

 フィレンツェからユーロスターに乗りヴェネツィアへ。昼間は動き回り移動は夕方にというのが旅の定石だが、イタリアでは真昼の移動も悪くない。車窓に流れるのどかな緑一色の田園風景を楽しめるからだ。
  旅の達人なら、押し寄せる眠気を気にせず、そのまま白昼夢を楽しむだろう。だが私は初めてヨーロッパを訪れた初心者。 車内アナウンス が駅名を告げるたびにびくびくし、緊張するうちに目的地になんとか到着した。
 この日予約したホテルは、ヴェネツィア本島ではなく、手前の駅メストレ。
チェックインを済ませ、再び列車に乗り、海を渡りサンタルチア駅に到着したのは午後3時過ぎだった。

サン・ジェレミア教会

 残り時間を気にしつつ、地図を片手にまずはサン・ジェレミア教会の広場へ。太陽は西に傾いているとは言え、猛烈な熱波はひるむことを知らない。たまらず長く伸びた建物の影に避難し、スケッチブックを取り出す。
すっかり癖になってしまった、CAFEでビールを飲みながら絵を描くという至福の時だ。

ヴェネツィアの運河

 水の都ヴェネツィア。つまり町の主役は運河と船。だから建物も運河に沿って作られ、その隙間が街路になり、それが出会うところが広場と教会になる。そんなこの町の成り立ちを思い知る。
 夕暮れを気にして再び歩き始めたものの、道は細くて、曲がりくねって、どこへ行くのかさっぱりわからない。歩けば歩くほど、方向感覚が無くなって、地図などさっぱり役に立たない。おまけにフィレンツェの芸術家たちはあれほど親切だったのに、ベニスの商人は道を聞いても、ろくに答えてくれない。さらにイタリアに来てから、毎日ハードスケジュールが続いたせいか私の足も悲鳴をあげている。

  そんな疲れた体に鞭打って、この日最後にスケッチしたのがこのシーンだ。ゴンドラで行く運河の突き当たりに建物が面している。絵になる風景も主役はやっぱり運河だった。

イタリア最後の日。最悪の一日になってしまった。

 イタリアに来てから連日の猛暑と晴天。この国では雨など降らないのだと思い込んでいたが、なんとこの日は朝から大雨ならぬ大嵐。しかしここまできて一日中ホテルで遊んでいるわけにいかない。傘の下から吹き込む横殴りの雨にずぶぬれになりながら、お目当てのサンマルコ寺院を目指した。
「寒い」・・・濡れた服に吹き付ける冷たい風が容赦なく体温を奪う。
「遠い」・・・またしても迷路。気がついたら同じところを2度歩いていたことも。
「疲れた」・・・ぐっしょりと水を吸った靴は鉛のよう。しかも足は連日の強行軍でまめだらけ。
  三重苦に悩まされながらも何とかサンマルコ寺院に到着。そしたら・・・
なんと!

 「外壁改修中!」

 建物正面から右側が工事用の仮設足場で覆われてまったく見えない。いかに絵とは言え半分を想像で描くわけにはいかず、いつもは楽天的な私もさすがにがっかり。

サン・ジョルジョ・マッジョーレ教会

  疲れ果てぐったりとベンチに座る私を慰めてくれたのが対岸に見えた3つのドームと尖塔のある建物。
 嵐の中、海に浮かぶその印象的な姿に思わず、寒さを忘れてスケッチしたが、後で調べるとその名は「サン・ジョルジョ・マッジョーレ教会」。設計はかの有名なパラディオだった。さすがに美しい。
 本当はヴェネツィアでもっとスケッチする予定だったが天気には勝てない。

 僕のイタリア旅行は終わった。

追伸
海外旅行に食べ物の話は欠かせない。本当は美味しい、お勧めのレストランやCAFÉの情報を皆さんに提供できると良かったのだが、残念ながらスケッチで疲れ果て、目の前にあったレストランで適当に空腹を満たすという毎日。最初は美味しかったパスタも最後はトマトソースを見ただけでうんざり。帰りのエミレーツ航空の昼食の牛丼が最高に美味しかったことをせめてお伝えしておこう。