石川県

金沢・・・その本当の魅力とは

 「懐かしき日本の風景」を求めて能登半島の輪島市~金沢市を旅した。石川県には重要伝統的建造物群保存地区が5箇所もあり、スケッチの効率がいいのだ。そのうち金沢市の3ヶ所の魅力をまとめてお伝えしよう。

主計町茶屋街

 まず主計町(かずえまち)。江戸時代から続く茶屋街だが重要伝統的建造物群保存地区の面積はわずか0.6ha。全国118箇所の中で最小だ。通りを端から端まで歩いてもほんの5分ほど。建物も明治から昭和にかけて作られたもので特に様式的にすばらしいとは思えない。一体どこに魅力がある?
 その答えは脇を流れる浅野川を渡って振り返った風景にあった。歴史ある町並みだけあって街路樹も3階建ての母屋に引けをとらない巨木だ。さわやかな川辺の風と緑。立ち並ぶ茶屋の甍はリズミカル。2階の座敷からは唄や踊の気配が漏れたに違いない。堤にスケッチブックを載せ、さわやかにスケッチが完了した。

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北前船の町で見たものは

能登半島をひたすら北へ

 五月。風は涼しく、陽光も心地よい・・・休日はゆっくり家で・・・などとは言っていられない。もうすぐ梅雨、スケッチが出来なくなる季節なのだ。その前に少しでもスケッチをというわけで能登半島をひたすら北へ、石川県輪島市門前町「黒島」に向かった。ここは「重要伝統的建造物群保存地区」に平成21年選定されている。江戸時代、北前船の船主が住んだ町として栄えた。今回の目的はこの有名な海辺にある江戸の町並みをスケッチすることだ。
 しかし旅の下調べをしてみると、ここはとんでもなく不便なところだった。グーグルで調べると私の住む神戸から何と8時間20分もかかる。その最大の理由は2001年輪島まで通っていた鉄道が今は廃線になったからだ。頼みの綱はバス。しかし隣町の「門前」から「黒島」へ入るバスは朝夕一本ずつしかない。目前まで来ながらバス停で2時間、乗り換え待ちしなければならないのだ。

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