水彩で描く風景 丹波篠山

御徒士町武家屋敷群

 ヨーロッパの風景を描くのも楽しいが、日本の風景を描くのも楽しい。特に私は古い日本の町並みに郷愁を感じる。
 私は神戸に住んでいる。だから日本の風景をスケッチしに行くと言えば、友人はすぐに「京都かい?」と尋ねる。だが実は地元兵庫県にも日帰りでいける、素晴らしい場所があるのだ。

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水彩で描く風景画 フッセンの古城

 ドイツの古城を描く旅もいよいよフィナーレだ。ローテンブルクを経てロマンチック街道の終点がフッセンだ。この町には有名な城が二つある。 ホーエンシュバンガウ城 、そしてノイシュバンシュタイン城だ。これらはバイエルン王国の親子2代の王が築いたものらしい。有名なのは後者で、シンデレラ城のモデルになったと言われるほどだ。

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ラインの古城を描くのは大変!?

ラインシュタイン城  グリム童話に現れる魔法の城のよう

「城」は絵描きにとって魅力的なテーマだ。

 ある意味、その国の歴史の決定的瞬間を知っているからだ。中でもドイツ、ライン川沿の古城の魅力は格別だ。ただここを効率的にスケッチするのにはちょっとした事前知識がいる。今回はそのノウハウをお伝えする。
 インターネットで調べてみると、ライン河沿いの古城はいくつもの小さな町、村に分かれている。普通の観光コースはいわゆるライン下りの船から外観を駆け足で見るというもの。そして時間とお金に余裕のある人は古城ホテルに泊まり、古城レストランで食事をするというコースだ。

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ロマンティック街道の町ヴュルツブルクを描く!

ドイツで古城の絵を描こうと思えば「ロマンチック街道」は外せない。

 ヴュルツブルクはその北の起点になる街だ。人口15万人ほどの中核都市でガイドブックの扱いも高い人気の町だ。
 しかし実はこの町、空港のあるフランクフルトから列車で1時間とちょっとで行けてしまう。つまりここで宿泊するのは、スケッチ旅行のスケジュール上は賢いやり方でない。フランクフルトから日帰りとするか、他の都市への移動途中で立ち寄る方が時間的に無駄がないだろう。
 私の場合は、ラインの古城を描いた後、ロマンチック街道と古城街道が出会う町、ローテンブルクへ向かう計画だったが、その途中でこの町に立ち寄ることとした。

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水彩で描く風景 絵のような町?ローテンブルク!

マルクス塔

 ドイツのローテンブルクはロマンティック街道と古城街道の交差点にある町だ。そして言わずと知れた観光客人気NO.1の町でもある。その理由は町を囲む城壁と内部の町並みが中世のまま残っているからだ。
 絵描きとしては、張り切らざるを得ない。ガイドブックによれば町の大きさは東西1km、南北1.2km、全長3.4kmほどとあるので、観光だけであれば半日で回れる規模だろう。
 だが今回、敢えてこの町で3泊し、腰を落ち着け、じっくりと絵を描くことにした。

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「絵を描くことであなたの人生は充実する!」

■「美緑(みりょく)空間」とは?

 このブログのタイトル「美緑(みりょく)空間」は私の絵描きとしての世界観を表している。

 「美緑」とは生命感のこと、「空間」とは人の存在する場のことだ。 その二つが一緒になった美緑(みりょく)的な空間を描くことが私の創作活動の目的だ。

 ゆえに私の絵には、自然と共にある人や建物は登場するが「人を寄せ付けぬ秘境」は登場しない。誰もが自分の部屋に飾って安らげる、優しい絵を描きたいのだ。

 そして絵は美術館で見るものではない。 自分の身の回りで、いつも目に触れるものでありたい。

 だから出来るだけ多くの人に「アートのある生活を」提供したい。 いずれは世界中の家庭に。

 それが私の夢だ。

■絵描きとは何をする人?

 夢の実現に、何をすべきか。私の絵描き活動を紹介しよう。

異国の情景を求めて旅をする。
 毎年海外へスケッチ旅行に行くことにしている。といっても私の生活にそれほど金銭的余裕があるわけではない。
 ただ、生涯で描きたいと思う場所を、リストアップすると、残りの人生、毎年スケッチに行かないと描ききれないと悟っただけだ。
 だから人生の予算のうちの「海外スケッチ費用」を絶対的なものとしてカウントしている。
 生涯計画のなかで年間20万円程度の旅行費用など、誰でも、きっと何とかなるはずだ。なにしろ朝から晩まで、初めて見る異国の美しい風景を好きなだけスケッチできるのだ。
 これ以上の人生の喜びは無い。(私の体験談はこちら→https://miryoku-yoshine.com/category/journey-world/
 絵の好きな人は自分で、描きたいところをリストアップしてみてほしい。そして生涯のスケッチ計画をしてほしい。
 私と同様、きっとすぐに、来年の飛行機の早割りチケットを予約したくなるはずだ。(海外スケッチ旅の心構えはこちら→https://miryoku-yoshine.com/overseas-sketching-knowledge/

旧き良き日本の風情を求めて旅をする。
 個展の計画をするときは、海外だけでなく、日本の風景もあったほうがいい。
必ずしも見に来てくれるお客様が海外の風景にあこがれているとは限らないからだ。
 私の経験で言えば、日本人なら誰もがあこがれる風景がいい。「ここ、行ったことがある!」とわかるとそれだけでその絵に好感を持ってもらえる。今までに売れた風景画はたいていそのパターンだった。
 日本の旅は年初に一年分の計画をする。行く先は国が選定した「重要伝統的建造物群保存地区」からリストアップしている。現在全国に120箇所ほどあり、私が描いた町はまだ約30箇所に過ぎない。こちらも出来れば生きている間に全て描きたいと思っている。楽しみだ。(私の風景画の描き方に興味のある方はこちら→https://miryoku-yoshine.com/landscape-painting-with-pen-and-watercolor/
 なお私がスケッチした場所と絵描きとしての個人的感想を一覧表(詳細はこちら→)にしておいた。これからスケッチ旅行に行こうと思っている人は参考にしてほしい。このリストは現在も作成中で随時更新していくつもりだ。定期的にチェックしてみて欲しい。

魅力的な女性を描く。
 美しい女性を見て感動するのは誰でもできる。だが、その女性の魅力を自分の手で画帳に表現することは絵を描く人にしかできない。そしてこの楽しみは絵を描かない人には永遠にわからないのだ。
 しかし実は人物画を描こうとすると、たちまち直面する問題がある。初めての個展で人物画を出品したとき、友人の最初の質問はほとんど「モデルは誰?」だった。 つまり、風景は自分で好きに対象を選べるが、人物はそうはいかない。相当の「大家(たいか)」と呼ばれる画家でも好みのモデルを探すのに苦労しているそうだ。
 私の解決法は近所の「人物画教室」に通うこと。来ている人が全員でモデル料を分担するので安く済むからだ。もちろん、モデルさんも、服装も、ポーズも自分の望むようにはならない。それでも画力の向上に枚数を描く事は絶対に必要だ。大いに利用させてもらっている。(私の人物画の描き方に興味のある方はこちら→https://miryoku-yoshine.com/how-to-draw-a-portraitpainting/

作品集「美緑(みりょく)空間」

作品集を執筆、出版する。
 最初の個展のとき私の作品をテーマにした本「美緑(みりょく)空間」を自費出版した。作品制作時の想いを添えている。わかりやすくて面白いとなかなか好評だった。
 そして個展よりも書籍はより多くの人に美緑(みりょく)空間の世界観を伝えてくれる可能性がある。だからいずれVol.2も発行したいと考えている。

美術館、博物館の作品を観て感性を磨く。
 アートにはインプットが必要だ。
どんな天才芸術家でも作り続けるだけの行為、アウトプットだけを続ければいずれアイデアは枯渇する。そうならないために、インプットつまり美的な刺激が必要だ。
 自分が描くジャンルの絵を見ることだけがインプットではない。敢えて違うジャンルの作品を見ることも多い。(例えばこちら→https://miryoku-yoshine.com/the-wonder-of-the-tea-house/
 刺激は美術館だけではない。歴史的な建造物にも美的感覚は刺激される(例えばこちら→https://miryoku-yoshine.com/ohtu-city-anou/)。

このブログ「美緑(みりょく)空間」で情報発信する。
 私がブログを始めたのは約10年前だ。個展を開く自信も、具体的戦略も無かったころ、なんとなくブログなら自分の感性を発信できるのではないかと考えたのだ。
 だがネットによる情報発信効果は私の予想を超えていた。例えば、最初の個展を開いた当時、訪れる人は私の知り合いばかり。案内状を見て作品を目的に来てくれる人はほとんどいなかった。
 ところが前回の個展は、半数近くがSNSを含めたネット情報をみて来てくれたお客様だった。つまり知り合いだから来たのではなく、絵を見たいから来た人が大半だったのだ。
 ネットを利用した情報発信は今やアーチストに欠くことのできないもうひとつの武器だと思っている。
ちなみに私はSNSでも情報発信している。フェイスブックでは失敗作も含め活動状況を、インスタグラムでは主に海外への発信を意識している。それぞれのURLは以下のとおりだ。
・フェイスブックhttps://www.facebook.com/yoshine.kato
・インスタグラhttps://www.instagram.com/painter_yoshine

■個展を開くだけで満足してはいられない!?

2度目の個展風景

 幸い、過去3回の個展は好評だった(と思っている)。自分の作品を見てもらい、感想を聞き、見知らぬ人とコミュニケーションが出来る。
 実に楽しい。喜んでもらい、絵が売れれば収入も得られる。金額の多寡ではない。サラリーマンの給料とは一味違う報酬だ。
 でも実は気がついた。このまま個展を繰り返すだけの活動でいいのだろうかと。もちろん私個人はそれなりに楽しく充実した人生だ。
 しかししょせんは私一人の活動。絵が売れればその作品はお客様一人の物になり、「より多くの人に」見てもらうことは出来ない。
 まして「全ての家庭にアートを」提供することなど永久に出来ない。もちろん大作家の作品ならば画商が企画し、バイヤーを世話し、相当の高値で売るという従来の商業的形態はある。
 だが、そんな高値売買の、限られた時間と場所と人脈が支配する世界では、普通の家庭が、いや世界中の家庭で「絵を飾って生活を楽しむ」ことはできないのだ。

■ブログ「美緑(みりょく)空間」を訪れたひとへ

 そこで提案がある。たぶんこのブログを訪問してくれた方は、絵を見るのが好き、あるいは自分でも少し描く、あるいはすでに相当描けるセミプロの人だろう。
 絵を見るのが好きな人はまず自分で描いてみてほしい。少し描ける人は、画力をつけて、リビングに飾ってもらえるレベルになってほしい。セミプロの人は、個展を開いて作品を少しでも多くの人に見せて、感動させてほしい。
よく考えれば「全ての家庭にアートのある生活を」提供するのは私だけである必要はない。
 感動させる人が多ければ多いほどいいのだ。

■アートギャラリー「美緑(みりょく)空間」のメンバー募集

 先の提案は、言い換えれば、私の個人的活動目標を皆さんに押し付けるというものだ。
 なんて身勝手な。
 そこで考えた。ネットの持つ情報発信力の可能性は先に述べたとおり。この際このブログを利用して私のような絵描き活動をしてくれる仲間を集めたい。
 名前は絵を描いて見せる場なのでとりあえず「美緑(みりょく)空間アートギャラリー」とし、そのメンバーを募集したいと思う。
 入会資格は絵が好きなこと。それだけだ。当然会費は無料だ。自分で絵を描き、いずれは絵描きとして活動をするために必要な情報をこのギャラリーメンバーで共有したい。具体的な内容はメンバーになってから・・・。

メール配信その他のシステムは現在構築中だ。もうしばらく待ってほしい。

P.S.
 私のブログには以下の6つのカテゴリがある。
スケッチの旅 日本編
スケッチの旅 海外編
絵画上達法
絵描きとして生きるには
ためになる美術講座
加藤美稲Painter_Yoshineはどんな人?
加藤美稲Painter_Yoshine 作品集水彩画
 どれも絵を描こうと思う人にとって有用な記事だと自負している。しかし残念ながら私の経験または意見を一方的に発信するだけのものだ。

また仮に来訪者とメールアドレス交換をして個別に意見交換するとしたら、必ずしも私の考えに賛同しない、不特定多数の人に対応しなければならない。
 これでは、相当の手間がかかり本来の活動目的とずれてしまう。だからこのブログとは別に、世界観を同じくする特定の仲間とサークル的な活動をする場を設けたいと思ったのだ。
 ギャラリーメンバーは最低限自分で絵を描き、上達し、人に見せて、喜んでもらうことを目指してもらいたい。もちろん私の知識と技術の提供は惜しまない。しかし単なる画力向上が目的ならばそのための出版物はいくらでもある。ここではむしろメンバーとのコミュニケーションを大切にしたいと考えている。
 私の作品の制作プロセスやそれについての個別の質問を受けようと思う。これから絵を描くという人には大いに参考になるはずだ。すでに画力のある人は、作品を見せてもらい、メンバー間でのテクニック自慢をしてもらってもいいだろう。
 メンバー全体の実力が上がってくれば、ネット上で展示会を開くのもよい。いずれは(適正価格で)売れる仕組みも作り、世界中に広がれば「美緑(みりょく)空間」の本来の夢の実現に近づくことになる。どんなメンバーが集まるかもわからないので、 具体的な方法は未定だが、メンバーが集まれば意見交換して構築してゆく予定だ。

美術館で見た茶室の不思議

 大阪 中之島の東洋陶磁美術館を訪れた。北欧の有名な「アラビア」の陶磁器とマリメッコを見るためだ。この美術館はもともと陶磁器に特化した美術館なので北欧陶磁器の展示は当然なのだが、何故マリメッコなのか不思議に思う人も多いだろう。

 ちなみにマリメッコとはフィンランドのアパレル企業で、ファッションブランド名 でもある。鮮やかな色と大胆なプリント柄をデザインした商品が特徴だ。私の妻もこのブランドの 婦人服と靴が大好きだ。
 フィンランド航空の機体のケシの花(ウニッコという)模様と言えば思い出す人も多いのではなかろうか。

 実は今回この展覧会の一番の目玉は茶室とマリメッコデザインのコラボレーションだった。茶室を説明し始めるとそれだけで一冊の本が書けてしまうが、敢えて誤解を恐れず説明しよう。多少の齟齬はご勘弁願いたい。

 一般の住宅と一番違うのは、部屋の広さと、天井高さ、入り口の寸法関係だろう。基本的にスケールが小さめだ。それは茶室の目的である「主人と客が身分の隔たりなく語り合う」という濃密な空間を作るための作法と言って良いだろう。

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スペインをスケッチする マドリード編

スペインはヨーロッパでイタリアに次いで世界遺産の多い国。

マドリードの夜 食事もそこそこに・・・

 歴史的な建造物も多く、スケッチ旅行先としては文句なし。まずは関空から首都マドリードへ向かった。
 しかし今回のスケッチ旅行も実はトラブル続きだった。
まず到着早々、空港からマドリードまでタクシーに乗ったが英語が全く通じない。しかもわざと遠回りをされたらしく、時間も料金もガイドブックに記載された数値の5割り増しぐらい。

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