スケッチ旅行は欲張ってはいけない!
スペインの旅を計画する時、一番悩んだのはセビリアとコルドバの旅程だった。
時間とお金の制約の中でいかに効率的にスケッチするか。全ては事前の計画にかかっている。
必死に時刻表と地図を調べ、少しでも多くの風景、絵を描く・・・。しかし結果的にこの時の私の計画は最悪だった。
グラナダから3時間半かけて夜遅くセビリアに到着。
一泊し翌早朝、2時間だけスケッチし、すぐにコルドバに移動し、夕刻までの3時間だけスケッチする。
そこで一泊して翌朝一番ですぐトレドに向かうと言う超ハードスケジュールを選択してしまったのだ。
つまり1日の午前午後それぞれ別の都市でスケッチ、チェックアウト、移動、チェックインし、スケッチし、また翌日早朝チェックアウトするということだ。
この時の私のように2、3時間のスケッチのために、3日に渡って数時間も移動するのは絶対にやめたほうがいい。
何故なら描くよりも移動する方が時間が長いという非効率的な使い方であると同時に、日本語はもちろん、英語さえ通じない田舎駅と列車の中を重いスーツケースを引き摺って移動することに、想像以上の神経を使うからだ。
やっと目指す駅とホテルに到着しても疲れはてて絵を描くところではなかった。
見どころはここ!
それでもこの時、それなりのスケッチはした。その成果だけは報告しておこう。
「カテドラルとヒラルダの搭」
セビリアで一番有名な世界遺産だ。時間のない人はここだけでもスケッチすると良い。
もうひつ有名な建築はアルカサス。だがこちらは外からは門と城壁が目立つだけ。スケッチには今一つだ。
メスキータ
コルドバでは何があってもここだけは外せない。特にその内部のイスラミックアーチが連続する空間は圧巻だ。時間があればこの内部空間もスケッチしたかった。
実はこのメスキータ、外観を描こうと思って正面からアプローチすると、意外にいい構図がない。
お薦めは門を出て裏側に回り、グアダルキビル川にかかるローマ橋を渡って向こう岸から振り返ってみることだ。美しい橋とメスキータがセットで現れる。
水彩画にするには最高の構図だ。
もう一つ、忘れてはいけないもの!
ガイドブックによれば、コルドバは特に観光客対象のフラメンコを見せてくれるらしい。
どんな小さなホテルでもフラメンコを観たいと言うとすぐに予約をしてくれる。当初は私も行くつもりだったが、移動に疲れ果て、夜、フラメンコショーに繰り出す元気はとても残っていなかった。
旅行計画を失敗したために、本場のフラメンコを観ると言う貴重な体験ができなかった。残念だ。皆さんはこんな失敗をしないように。
[…] イスラム寺院。マスジッド・アブドゥル・ガフール寺院。確かにイスラミックなアーチが特徴だが建物は黄色と緑でカラフルに彩られている。私が見たイスラム寺院、スペインのアルハンブラ宮殿(詳細はこちら→)やコルドバのメスキータ(詳細はこちら→)などはこんなに派手ではなかった。シンガポール仕様なのだろうか。 スケジュールの都合で行けなかったが、セント・アンドリュース教会をはじめとするキリスト教の寺院もかなりあるようだ。 […]