水彩画を描くための必須小物を紹介!

 水彩画初心者の方へ。透明水彩絵具(絵具の選び方はこちら→)も筆(筆の選び方はこちら→)も水彩紙(水彩紙の選び方はこちら→)もすでにプロ並みのものを揃えたかもしれない。だが実は画材店では売っていない大切な水彩道具があることをご存じだろうか?。

 それは「霧吹き」だ。馬鹿にしてはいけない。今回は絵の出来を左右する、その大切な使い方と選び方を教えよう。

 私の場合、使い方は二つある。簡単に言えば水彩紙の裏に霧を吹くか、表に吹くかだ。

 前者は主に水彩紙をベニヤに水張りする時に使用する。なぜ水張をするかというと、紙の波打ちを押さえるためだ。
 水彩紙は筆に含まれた水分を吸収して伸び乾燥して縮む。水分量の違いによって伸縮具合が変わるので、制作過程で紙が波打ってしまう。

 小さな絵ならば多少の波打ちは影響しないが、大きな絵になると、波打ちの程度も大きくなり正確な筆使いが出来なくなる。また額に入れるときも波打ったままでは作品の出来栄えが悪く見える。

 事前に霧吹きでむらなく裏面を湿らせておいて伸びた状態でパネルに水彩紙を張れば、そののち絵具や水で部分的に水分を含ませても波打つことは無い。

 そろそろ公募展に大きめの作品を応募しようと思っている人には必須の技術だ。(公募展の応募の仕方はこちら→)

 実は私はその霧吹きを、最初は画材店に行ってパネル用水張りテープと同時に買おうとした。店主に聞くと、冷たく「霧吹きなんてありません」と言われてしまった。どうやら「プロの画材専門店」のプライドを傷つけてしまったようだ。
 結局、帰りに百円均一店に寄立ち寄り、園芸コーナーに置いてあったものを購入し、今も愛用している。

 もう一つの使い方は、当然水彩紙の表面に吹くことだ。だがこの霧吹きを使って画面全体に吹き付ける必要があるのは実は最初の下塗りの時だけ。簡単に使用法と作画プロセスを説明しよう。

 下塗りをした後はウェット オン ウェットで描画し、絵具が乾いてからドライブラシで色を重ね、またウェット オン ウェットでにじませる。基本はこれを繰り返して絵はできてゆく。

 下塗りの時は全面ウェット状態なので霧吹きが役立つ。そのままウェット オン ウェットで滲みやぼかしのテクニックを使う。一通り描き込んだら、乾燥させてドライブラシで加筆する。この時は乾燥状態なので、霧吹きは不要だ。

 問題はさらにウェット オン ウェットで細部を加筆する時。この時は部分的に湿らせたい。何故ならその部分に置いた色は「バックラン」により湿潤状態にあるところまで一気に絵の具が広がってしまう。本来塗りたくないところまで勝手に塗られてしまうからだ。

 従って細かい部分をウェット オン ウェットで描く時は必要部分に筆で水を引いてから絵具を置くことになる。しかし水分は時間と共に乾燥する。だからちょうどいい水分を保つためには乾燥しかかった部分に水分を補給してやる必要がある。

この段階で筆で水を引くと、いかに水だけとは言え、筆跡が残ってしまう。柔らかくぼかしたいときにはそのかすかな筆跡さえも気になるときがあるのだ。そんな時に使いたいのが「欲しい部分だけに、均一で自然で微細な水滴を与えてくれる「小さな霧吹き」なのだ。

 だが実は園芸コーナーで買った霧吹きは使えない。大きすぎるし、水滴が荒すぎる。特に私のようにSM(サムホール)からせいぜいF6号の小品をメインに描く者にとっては、ごく一部を湿らせたいと思うことがよくある。園芸用の霧吹きは紙全体どころか周囲の机まで濡らしてしまう。

 この「小さな霧吹き」。実は手に入れたのは最近の事である。「欲しい!」と思ってから相当探し回った。ホームセンター、雑貨店、あちこちの百円均一店・・・。見当たらない・・・。

 妻に聞いてみた。

 「園芸に使う霧吹きより小さいサイズはないの?」

 「ある」と言う。

どうやら、同じ百円均一店でも私が見た「園芸コーナー」ではなく、「化粧品コーナー」にあるらしい。本来は化粧水を入れて使うようだ。なるほど。水滴も細かいに違いない。

 翌日早速出かけて、普段は近づくことのない「化粧品コーナー」にいくと・・・あった。

 左の写真がそれまで使っていた「園芸用霧吹き」、右が「化粧用霧吹き」だ。大きさの差がよくわかるだろう。

 それ以来私の制作スピードは格段に上がったことを報告しておこう。

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