水彩画入門 色塗りの基礎技法を覚えよう!

  水彩画を描き始めた人へ。

あなたは次の言葉を知っているだろうか?
「平塗り」
「ウォッシュ」
「ウェット オン ウェット」
「バックラン」
「リフティング」
知らない言葉が多いのではなかろうか。いずれも水彩画の「塗り」に関する基礎用語だ。

水彩画は誰もが子供の頃から馴染んだ、扱いやすい画材だ。だからと言って、基礎的な知識もなく、全くの直感だけでいい絵が描けるほど、単純な世界でもない。

 このブログの目的はトップページの美緑(みりょく)空間へようこそ!→に書いたように、他人に喜んでもらえるような絵を描くことだ。もちろんそのためにはそれなりに基礎の理論とテクニックが必要だ。

絵具や水彩紙の理論については以下の記事を参照にしてほしい。

 デッサンについてはとりあえず以下の記事を読んでほしい。

 今回の取り上げるのは水彩画ならではの「色塗りの基礎技法」だ。特に透明水彩の世界では先に挙げたように、案外専門用語が多く戸惑うこともある。人により定義も若干違うようだが、基礎となる考え方に大差はない。一通り理解しておくと、あなたの制作に役立つだつだろう。

目次
1.まずは専門用語を理解しよう
 1.1平塗り
 1.2ウォッシュ
 1.3ドライブラシ
 1.4拭き取り、リフティング
 1.5マスキング
 1.6スパッタリング
 1.7スクラッチング
2.塗りの基本プロセスはウェットオンドライとウェットオンウェット!
 2.1ウェットオンドライ
 2.2ウェットオンウェット
3.まとめ

まずは専門用語を理解しよう

■平塗り

1図:ベージュ色のウォッシュで平塗りした後、空のブルーを垂らした

 各種教本、インターネットの水彩画サイトが教える 「平塗り」の共通の定義は「ムラなく均一に塗ること」のようだ。
 「なんだ、そんなことか」と読み飛ばしてはいけない。実は私は素人の水彩画と絵描きの水彩画の違いの一つがこの「平塗り」を理論的、計画的に塗っているか否かにあると思っている。

 子供の頃を思い出してほしい。誰もが青空の下で遊ぶ家族の絵を描いたことがあるだろう。子供は通常、描きたいものから描く。だから最初に自分とお母さん、友達を描き、登場人物の中では最後は(たぶん)お父さんを描く。

 そして背景の青空や草原は人物が描き終わってから塗る。だから、人物と背景間に白い塗り残しがあったり、乾かないうちに重ねて塗った濁った輪郭が目立ったりするのだ。つまり つまり効果的なムラのない下地としての「平塗り」の上にモチーフを描くという基本の計画ができていないのだ。

 だから背景となる大きな面も、細かなモチーフの表現にも差がなく、メリハリのないつまらない絵になってしまう。 カルチャー教室に初めて来た初心者も基本的なところではそれほど大差はない。 

 1図はペン描きした上にまず画面全体をベージュで平塗りして、建物の色調に合わせた下塗りとしての背景を描いている。

■ウォッシュ

 「平塗り」の目的である、「下地となる広い面をムラなく塗る」ことは実は透明水彩にとっては、とても難しい。何故なら絵の具に含んだ水分が多ければ色は薄くなり、少なければ濃くなる。広い部分を塗っていると途中で水入れから水分を筆に補給する。するとその前後で濃さが変わり、必然的にムラができてしまうのだ。

 これを解消するために使うのがこの「ウォッシュ」という技法だ。筆にたっぷりと水を染み込ませ、紙を洗うかのように塗る。だから「ウォッシュ」という。
 塗り始めから塗り終わりまで、たっぷり水を使うので、水分のばらつきが少ない、つまりムラが出来にくい。水彩画独特の技法といっていいだろう。

 さらに細かなコツを教えよう。紙面をやや傾けると下がった方向に重力の力で自然に均一に絵具が下がっていく。一番下部に絵具がたまるので最後にそれを拭き取ると、よりムラのない平塗りができる。

 だから水彩画では「ウォッシュで背景の平塗りをする」というような表現をするわけだ。さらに道具について言えば、細い円筆よりも広い平筆の方が適している。大きな絵なら筆よりも刷毛を使う方がいいということになる。

 なお、ウォッシュする前に、紙全体に水を引いておいてからウォッシュすると、さらにムラが出来にくい。

 ウォッシュは平塗りをするためだけに用いるわけではない。わざとムラを作る場合も筆跡が残らず、柔らかなムラとなる。

 隣り合う違う色をウォッシュすると、互いに滲み合い境界部分は美しい2色のグラデーションとなる。

 ウォッシュした色の端部を水分だけ含んだ筆でなぞると徐々に紙の白が浮き出るグラデーションができる。これがぼかしだ。

 つまり、水彩らしい、柔らかい表現を生むための基本技法がウォッシュなのだ。

 1図では背景のベージュをウォッシュで塗っている。そしてその上に空のコバルトブルーを垂らしているので背景のベージュとの境界に自然なグラデーションが出来ている。

 2図では空をウルトラマリンブルー、セルリアンブルーの2色でウォッシュしグラデーションを作っている。

■ドライブラシ

 ウォッシュと反対の技法だ。水は少なめ、当然絵具は濃くなる。筆のラインがそのまま表現される。通常の技法書の解説はここまでだ。

 「なんだ、ガッシュや油絵と同じではないか」などと読み飛ばしてはいけない。水彩画においては水彩紙が含む水分量によってその使い方にバリエーションがある。ドライブラシはその中の水分量を究極に減らした技法なのだ。

 完全に水彩紙が乾いている場合は、筆の種類で表現できるものが変わる。例えば丸筆なら、木の幹の曲がりくねる様を表現するのに良いし、平筆を横に使うとシャープな木の枝が表現できる。

 平筆の先を揃えずわざとばらけるようにして素早く筆を動かすと、細かな草に覆われた草原が表現ができる。また穂先の長い面相筆では柔らかな女性の睫毛を描いたりもする。

 3図、4図の左下水草の部分の濃い草の陰はドライブラシ、平筆を使ったものだ。

■拭き取り、リフティング

 ウォッシュの欠点は絵具が水と共に紙に染み込んで拡がるので本来塗りたくない部分も塗ってしまうことだ。

 例えば空に浮かぶ小さな雲。大きな雲はウォッシュせず塗り残すことも可能だが、小さな雲を塗り残そうとすると、その境界は均質な筆捌きが出来ず、不自然なムラができてしまう。

 そこでまずは一旦ウォッシュで空全体を塗り、乾かないうちに絵具をティッシュなどで吸い取る。これを「拭き取り」あるいは「リフティング」という。するとその部分の絵具も吸い取られて、紙の白がそこだけ浮き上がると言うわけだ。 

 2図の白い雲は空のブルーを塗り、乾かないうちに雲部分をリフティングし、さらに空との境界を湿らせた筆で周囲をぼかしている。

 私は細かな部分を吸うときはティッシュを、ある程度広く吸うときはタオルを使っている。最近気付いたのだが、台所用品のメラミンスポンジに少し水を含ませて使うと、ある程度絵具が乾いてからでも色を吸い取ることができるようだ。

■マスキング

 同じくウォッシュを使った時に、細かくシャープな表現部分を塗り残したい時に使用する。例えば暗い木陰の中で部分的に輝く草や木の葉などを表現したいとき時にゴムを溶液に溶かしたマスキングインクを絵具のように使って描く。

 周囲の色が乾いてからインクをはがすと先に描いた形が白く残る。そこに塗りたい色を塗ればよい。

 3図、4図の水草部分の濃い色は先に述べたドライブラシだが、明るい草はマスキングインクで描き、最後にはがして色調整をしたものだ。

 マスキングインクについての詳細な知識はこのブログのカテゴリ「絵画上達法→」に収録されている「水彩画の道具 マスキングインクって何?→」および応用編「水彩画上達法!マスキングインクを使いこなす!→」を参照してほしい。

■スパッタリング

 絵具に水を加え、筆を振る。飛び散った滴で絵を描く方法だ。 教本には噴水、川、海など水のほとばしりの表現に向くとある。

 個人的には、偶然の面白さに頼りすぎる気がして、私はあまり使用しない。ただ歯ブラシにつけて、指でしごくと微細な滴が表現できそうで、いずれ使ってみたいと思っている。

■スクラッチング

 水彩紙を”ひっかく”の技法。筆では表現しにくいシャープな線を表現したい時に用いる。

 乾いた絵の具の上から、そぐようにカッターで削る。その部分は紙の白が浮き出ている。白いレースなどならそのまま残す。色をつける場合はその上に色を塗る。

 5図、6図は絵の仕上げとして、最後に胸のレースをカッターの刃先で水彩紙の表面を削ったものだ。カッターとはいえ、引っかくように使うと、ちょうど良いムラがでてレースらしくなったと思っている。

塗りの基本プロセスはウェットオンドライとウェットオンウェット

通常水彩画では平塗りのウォッシュで下地色を塗った後、モチーフの色を重ねていくが、その際に最初の塗りが乾いてから塗るウェットオンドライと、湿った状態の上に塗るウェットオンウェットという二つの方法がある。それぞれを説明しよう。

■ウェットオンドライ

  ウォッシュした直後に絵具を塗るとすぐに滲み、色の境界はあいまいになり、下の水分に混じりって色は全般的に薄くなる。
 逆に言えば、細かな、シャープな、濃い筆のラインを生かそうと思うなら、水彩紙が完全に乾いてから次の絵具を塗ればよい。

 この状態で描くことをウェットオンドライという。
 具体的に言えば、人物画の目や睫毛を描く時、逆光に陰となる木の葉を描く時などだ。いずれも細筆を使って細心の注意を払いながら描く。筆先の絵具が滲んでしまうと望んだ表現はできないだろう。
 先に述べた「ドライブラシ」の技法もこのウェットオンドライで使うことが多い。

 ウェットオンドライは、筆の塗り跡を見せる技法とも言えるが、紙がドライの状態のままだとグラデーションやぼかしに、紙の表面の模様と筆跡が残ってしまうことがある。

 そんなときは、塗った絵具が乾かないうちに水だけの筆でその部分をぼかすとよい。部分的に下記のウェットオンウェットを使う技法と言っていいだろう。

 7図は青空のブルーを雲の形に添ってシャープに塗り、雲を白く塗り残す。そして雲の反対側を筆にわずかなグレー色とたっぷりの水を含ませてぼかしたものだ。

■ウェットオンウェット

 「ウェットオンウェット」(ウェットインウェットともいう)とは普通の水彩画教本には「下に塗った絵具が乾かないうちに別な色を重ねること」とある。
 これも文字だけ読むと、「なんだ、子供だって普通にやってるよ」とまたまた読み飛ばしてしまいそうだ。
 だが、この技術が適切に使えるかどうかで、やはり素人とプロの水彩画家との差が出る、重要なテクニックだ。

 この技法の最大のポイントは「美しい滲み」を表現することだ。
 まずこのテクニックを活かすためには、水彩紙の優れた吸水性と保水性が必要だ。
 子供が使う普通の画用紙では、吸水性がないので紙の上に水が溜まったままになり、そこに別な色を塗ると、紙上で単なる混色が起きてしまい、色の組み合わせによっては暗く、濁った色になってしまう。

 水彩紙の場合はまず最初に塗った色が紙に染み込み滲んで広がる。次に上から落とした色が、やはり紙の繊維素の間に入り込む。

 両方の色が単純に混色されるのではなく、それぞれの色が紙の繊維の間から個別に反射されて私たちの目に届く。つまり両色とも彩度を落とさずに感じられる。いわゆる「透明感」ある重色表現となるのだ。

 筆でウェットオンウェットする他、下の色の上に別の色を垂らすようにして置く技法もある。これを「垂らし込み」と呼ぶ。

 これも水彩紙の性質で表現が変わる。吸水性が高ければ、上に置いた色の滲む範囲は広くなり、紙上のサイジング効果が強ければ滲む範囲は小さい。
 また表面が粗目か中目、細目かで滲みの形が違う。

 プロはこれらの性質を知った上で美しい滲みを生かして作品を制作するのだ。
 10図はブルーで背景をウォッシュしたあと乾かないうちに赤と黄を垂らしたものだ。使った水彩紙はワトソン紙である程度色が広がった段階でドライヤーで乾燥させたものだ。

 ウェットオンウェットのうち、比較的吸水性が低い水彩紙にたっぷり水を含ませた絵具を垂らすと、乾燥した時にその周囲が中心部より濃く、エッジが際立つことがある。これを「ハードエッジ」と呼ぶ。

 11図は同じくワトソン紙に水を引いたあと、青、赤、黄、緑を垂らしたものを、自然乾燥させたものだ。ご覧のように水分のある直後は中央部で美しく各色が滲むのだが、ワトソン紙は保水性が高い(乾きにくい)上、吸水性が低い(水をはじきやすい)ので、自然乾燥させるとハードエッジができる。

 ハードエッジを色の変化として生かす場合はいいが、周辺をぼかしたいときもあるだろう。その場合は10図のようにちょうど良い滲み具合を確認したらドライヤーを使って一気に乾燥させるとよい。 

 ハードエッジとは逆に、吸水性が高い水彩紙で、先に塗った絵具が乾きかけた頃に新しい水をたっぷり含んだ絵具を垂らすと先に塗った色が一気に滲み出す。この現象を「バックラン」という。

 原理は水の分子が顔料濃度の高い方へ移動する科学現象を利用したものだ。この滲み出した独特の形状を利用して絵を描く。まさに偶然の面白さを利用するものだ。

 この時、後から垂らす絵具を水だけにすると、水分子が顔料濃度の高い部分に染みるので、その部分は顔料濃度が薄くなるつまり下地の白が現れることになる。

 さらにこの現象を利用して、塩を使った「粒状」の白抜きができる。まず先に濃い目の絵具をウォッシュで塗り、やはり乾きかけた頃、塩を振る。すると塩の周りに濃い食塩水の塊ができ、周りの水分子が食塩の周りに集り、顔料濃度の薄い部分ができる。したがって撒いた塩の部分だけが紙の白が浮き出ることになる。教本では波の飛沫や光る木の葉の表現に使うとある。

 しかし私の実感ではこの塩による白抜きはなかなかむつかしい。具体的に注意点を示そう。12図はブルーをウォッシュしたあとの塩の効果を試すために試みたものだ。まず図の下半分だけにブルーをウォッシュし、左端に、赤、黄色、緑を垂らす。右端に水を垂らす。つまりそれぞうれ違う色の滲み状態を作っておいて塩を振った。

 ただし、両サイドは比較的早めに(ウォッシュ後15分程度)塩を振ったもの。まだ紙が十分保水しているので、がご覧のように塩の周囲に大量のの水分吸い寄せられ広い範囲が白っぽくなった。これはそれなりに面白いのだが、塩の効果である「粒状」の「白抜き」はできない。

 中央部は4時間ほど乾燥させてから塩を振った。するとご覧のように狙ったとおりの粒上の白抜きが出来た。

 さらに水分の少ないときの塩の効果を確認するため、今度は白く残しておいた上半分に再度ブルーをウォッシュし、7,8時間放置し塩を振った。すると紙はほとんど保水していないので、ご覧のように塩を振っても水分がほとんど吸い寄せられることは無く、塩の周りが若干白っぽくなったものの美しい「粒状」の「白抜き」は出来なかった。

 まとめると、ウォッシュした後、塩を早く振りすぎると、白抜きの範囲が広くなり、「粒状」ではなく「雲状」の白抜きになってしまう。逆に紙と絵具が乾燥しすぎると、移動する水分が不足するので、粒状のムラはできるが「白抜き」にはならない。

 自分の使う紙質と気候(部屋の乾燥状態)に合った水分量、乾燥時間を知らないと理想的な「粒状」の「白抜き」はできない。相当の慣れが必要だ。
 
 もちろん使いこなせるとその威力は大きい。私はマスキングと併用することでさらに効果が増すと考えている。(「水彩初心者卒業?…塩とマスキングインクを使いこなす方法とは?」を参照)

まとめ

 図13の作品は、以上のような多くの水彩画基礎技法を制作工程の中で使用している。例えば背景の空、森、霧、草原などはほとんど筆跡を残さない、絵具を垂らして滲ませたウェットオンウェットだけの技法で描いている。図11はその拡大図だ。

人物の肌はウェットオンウェットで肌色と陰影を描いているが、目、眉、睫毛などはウェットオンドライで描いている。

上に記したように「水彩画を描く」とは言い換えれば「ウェットオンドライ」で筆捌きの妙を表現し、「ウェットオンウェット」で偶然が生む面白さを表現する」と言っていいだろう。

P.S.
 今回は水彩画に関する「用語」について解説した。今後も透明水彩画についての記事を書き続けたいと思っている。時々このブログを覗いてみてほしい。

 また、もしあなたが、より実践的なテクニックを知りたいと思うなら下記で募集している無料のメール講座「美緑(みりょく)空間アートギャラリー」のメンバーに参加してほしい。仲間とともに水彩画の上達を目指してはいかがだろうか?


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60件のコメント

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[…]  日本の水彩画の歴史を誤解を恐れず、要約すれば、明治初頭から始まり明治末に最盛期を迎え、昭和に入って衰えた。そして現代、再び水彩画が脚光を浴びているということだ。 私は現代作家の作品は、国内、海外を問わず実はインスタグラムで毎日のように見ている。そして素晴らしい絵には称賛のメッセージを送っている。 では最盛期だったという明末期の絵はどうだったのか?いろいろ調べた中で私が感動した作品の一つが冒頭の作品、五百城文哉(いおきぶんさい)が描いた東照宮の陽明門だ。 モチーフはあまりにも有名。私も若いころ訪れたことがある。その時は仕事の先輩たちとの集団行動だったので、スケッチする時間などは全くなかったが、奥深い森に突然現れた黄金の光景に驚いたことを覚えている。 自分がもしあの時描いていいたら・・・という目でこの絵を見てみよう。金箔で覆われた複雑な装飾は見るものの目を楽しませてくれるが、描く者にとってはその苦労は並大抵じゃない。油絵ならば下塗りの上に徐々に細かい部分を上塗りする。だから多少間違えても上に新しい絵具を盛り上げてしまえばいい。つまり「細密」であることに必要以上に神経質になる必要はない。 ところが水彩ではそうはいかない。特に五百城文哉が使っていたころの絵具は重ね塗りができるガッシュやアクリルではなく、イギリスからもたらされたばかりの「透明水彩絵具」だったと思われる。 つまり一度、暗部の色を塗るとその部分は二度と明るい部分に修正できない。一度くすんだ色相の色を塗るとその部分は二度と鮮やかにならない。 常に明るい絵具が乾いてから暗い絵具を、鮮やかな絵具が乾いてから燻んだ色具を重ねなければならない。この作品は屋根の瓦、軒周りの木組み、各所の木彫りの装飾に至るまで、固有色の濃淡をこの手順で正確に、画面の隅々まで破綻なく、延々と続けていることに驚きを感じてしまう。 一方で石積みの部分は、色を重ねるというより、同じ平面に赤、緑、紫、黄を濃すぎず、薄すぎず、微妙な水分加減をコントロールして、にじませたように見える。 さらに背景の木々のみずみずしい表現はおそらく、ウォッシュとグリザイユを組み合わせた、水彩の技法(私の記事はこちら→)を駆使したものだろう。 […]

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